第3回 抱っこでしか寝ない子、ダメじゃありません

第3回 抱っこでしか寝ない子、ダメじゃありません
「抱っこでしか寝ないんです…」
産後ママさんから、
本当によく聞くお悩みです。
やっと寝たと思って置けば起きる。
だから結局、
ずっと抱っこ。
昼も抱っこ。
夜も抱っこ。
気づけば、
・肩が痛い
・腰が痛い
・手首が痛い
・自分の時間がない
そんな毎日になってしまいます。
神戸市北区や三田市でも、
「抱っこじゃないと寝なくて…」
と疲れ果てた表情で来られるママさんは少なくありません。
でもまず、
一番最初にお伝えしたいことがあります。
抱っこでしか寝ないからといって、
その子がダメなわけではありません。
そして、
ママの育て方が悪いわけでもありません。
赤ちゃんにとって抱っこは特別な場所
赤ちゃんは、
大人が思う以上に未熟な状態で生まれてきます。
お腹の中では、
・常に温かい
・揺れている
・心音が聞こえる
・狭い空間に包まれている
そんな環境で過ごしています。
ところが生まれた瞬間、
・光
・音
・温度変化
・重力
という大きな環境変化が起こります。
赤ちゃんにとっては、
知らない世界に突然出てきたようなものです。
だからこそ、
・抱っこ
・ぬくもり
・匂い
・声
を求めるのは自然なことでもあります。
「抱き癖」という言葉に苦しむママ
昔はよく、
「抱き癖がつくから抱っこしすぎない方がいい」
と言われました。
そのため、
「抱っこしすぎたのかな」
「私が悪かったのかな」
と不安になるママもいます。
ですが近年は、
乳児期の愛着形成の大切さが広く知られるようになっています。
赤ちゃんが抱っこを求めるのは、
「わがまま」
ではなく、
「安心したい」
という本能的な反応であることも多いのです。
寝ないことより、ママの限界が心配
実は私たちが心配しているのは、
赤ちゃんよりもママです。
抱っこでしか寝ない状態が続くと、
・慢性的な寝不足
・肩こり
・腰痛
・腱鞘炎
・イライラ
・気分の落ち込み
につながることがあります。
特に産後は、
・ホルモンバランスの変化
・体力低下
・睡眠不足
が重なっています。
そこに長時間抱っこが加わると、
体はかなり頑張り続けることになります。
SNSがママを苦しめることもある
最近はSNSで、
・セルフねんね
・ネントレ成功
・朝までぐっすり
という投稿をよく見かけます。
もちろん、
参考になる情報もあります。
ですが、
「うちの子だけ違う」
「なんで寝ないの?」
と苦しくなってしまう方も少なくありません。
赤ちゃんにも個性があります。
・よく寝る子
・慎重な子
・敏感な子
・安心感を強く求める子
本当にさまざまです。
だから、
他の子と比べる必要はありません。
研究でも親との接触は安心につながることが示されています
乳児期の親子の関わりや身体接触は、
安心感や情緒の発達に重要な役割を果たすと考えられています。
The effects of skin-to-skin contact on infant and maternal outcomes.
この報告でも、
親子の接触が赤ちゃんや母親に良い影響を与える可能性が示されています。
つまり、
抱っこを求めること自体は、
決して特別なことではないのです。
当院で大切にしていること
当院では、
赤ちゃんのお悩みだけではなく、
「ママの体」
も大切にしています。
なぜなら、
抱っこでしか寝ない子のママほど、
・肩が上がらない
・腰が痛い
・疲れが取れない
という状態になっていることが多いからです。
また、
女性施術者として、
出産・育児経験があるからこそ、
「理想通りにいかない育児」
もよく分かります。
だからこそ、
正論ではなく、
「今の生活でできること」
を一緒に考えています。
最後に
抱っこでしか寝ない。
それは、
ママにとって本当に大変なことです。
でも、
「抱っこで寝る=悪いこと」
ではありません。
まずは、
「私のせいじゃない」
を思い出してください。
そして、
疲れ切ってしまう前に、
周りを頼ってくださいね。
次回は、
「夜泣きがつらいのは、愛情不足じゃありません」
についてお話しします。
参考文献**
・The effects of skin-to-skin contact on infant and maternal outcomes.